ごんぎつね
冬で思い出したが
子供が国語の宿題でごんぎつねを音読する機会があった
私はそれを懐かしいな~
自分も子供の時習ったな~、くらいの気持ちで聞いていたが、
子供は違った
音読するほどにどんどん涙声になっていく
どうした?なんかあった!?
と尋ねると、ぼろぼろと涙を流した
しゃくりあげながら、袖で涙を拭きながら
「兵十がかわいそう。一人になったんだ。おっかあに、ウナギを食べさせたかったのに
最後に食べさせてあげれたかもしれないのに。悔しい思いで葬式にいるんでしょ。そんなのかわいそう。ひとりなんて・・・」と。
そんなこと自分はこれっぽっちも考えたことなんてなかったので、本当に自分の子の感受性の高さに驚いた。
ちゃんと文章から、その人物の気持ちに寄り添えるんだと。
慮ることができるような年になっていることも、4年生でそこまで考えられることも。
ごんがきらい?と聞くと、うんとは言わなかった。
「兵十がかわいそうだとは思う。でも、ごんはちゃんと反省してるんだよ。
ごめんねって言いたかったと思う。イワシは失敗したけど、毎日栗を届けたの。
今度は迷惑かけないようにって。」
「ごんもいたずらしてたけど、寂しかったんだよね。ひとりなんでしょ」
ゆっくり、ゆっくり自分の気持ちを吐き出した子供にほんとに純粋で、優しくて心の底からうれしくなった。
自分が思っていたより、しっかり育っているわが子。
自分が子供の時の同じ年の時よりはるかに考えていた。
ごんぎつねなんて、誰もが一度は教科書でみる昔話で
大人になっても「あぁ、やったなあ。あんまり覚えていないけど」で済ませてしまうものだと思っていた。
でも、ちゃんと、現代の子供の心に響くものなんだね。
母、昔の自分を思い返して、反省。
大人になってごんぎつねをしっかり見てみると、なんともいえない気持ちになる。
語彙力がほんとに乏しすぎて、自分の感じているこの気持ちを文章にすることもできないが
冬になると必ずこの出来事を思い出し
毎年一度は読んでしまう。
皆さんも、今一度「ごんぎつね」読んでみてください
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